コンタクトレンズによる眼障害の原因
使い捨てソフトコンタクトレンズが発売されてから、コンタクトレンズを使用する人が急増しました。
しかし、誤った使い方により眼障害を発生する人が年々増え、中学生、高校生のコンタクトレンズ装用による被害も増えています。
最近では、ファッションの一部として度が入ってないカラーコンタクトレンズなども通信販売、薬局、インターネットで簡単に誰でも購入できることから、
トラブルに遭っている人も急増しています。
眼障害の発症の要因は、自分に合ってないコンタクトレンズの装用はもちろん、長時間の装用やコンタクトレンズをつけたまま寝てしまったり、
コンタクトレンズの汚れや定期健診を受けていないことなどが挙げられます。
コンタクトレンズによる主な眼障害
最も多い眼障害は点状表層角膜症(てんじょうひょうそうかくまくしょう)です。
軽いものでは無症状のこともありますが、多数の傷があれば痛みや視力低下を生じることもあります。
そして最近急増していると言われている巨大乳頭結膜炎。目がかゆくなり、コンタクトレンズがずれやすくなります。
まぶたの裏側に異物感を感じ、目やにも増えます。そして酸素不足から発症する角膜内皮細胞障害。
まったく自覚症状が現れないまま、角膜の内側を構成する角膜内皮細胞が少しずつ減少していく障害です。
そしてコンタクトレンズのトラブルの中でもかなり重症な角膜潰瘍。視力低下や失明に至ることもあり、早期発見、治療が重要です。
コンタクトレンズによる眼障害は、治癒しても、その原因を探り、適切な対応をしなければ必ず再発します。
医師の処方と定期検査で予防
目のトラブルを引き起こさないためにも、自分の目の状態にあったコンタクトレンズを処方してくれて、
適切な装用、レンズケアを指導してくれる眼科医を選ぶことが大切です。
眼障害で軽い症状の場合は自覚症状に乏しいため、症状が出現した時には重い障害に至っているケースが多いです。
定期検査では眼障害の有無だけでなくコンタクトレンズの汚れ、変形、ドライアイの状態など眼障害の原因となるトラブルを見つけ、
必要な対策を行うことにより、眼障害の予防ができるので症状がなくても、早期に見つけるためにはやはり定期検査が必要です。
目薬の乱用と洗眼剤はNG
目が疲れたり、目が乾くと言って、頻繁に目薬をさしてしまう人が多くなっているようですが、
目薬の中には血管収縮剤(塩酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドラジンなど)が含まれているものがあり、常用しているとかえって充血が悪化したり、
ドライアイの症状も出現します。血管収縮剤や刺激の強い成分が含まれた市販の目薬の乱用は避けましょう。
また、目を洗うと涙を洗い流してしまい、完全に再生されるまで非常に時間がかかります。その間、殺菌作用などが低下し感染を起こす危険性が高まり、
外的刺激にも弱くなるため、コンタクトレンズで角膜が傷つきやすくなります。
洗眼を習慣化するとドライアイ、慢性結膜炎になりやすいので注意しましょう。